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インボイス制度で請求書はどう変わる?適格請求書保存方式への準備と対応

インボイス制度で請求書はどう変わる?適格請求書保存方式への準備と対応

2021年9月10日

インボイス制度【適格請求書等保存方式】の準備がいよいよ始まります。
令和3年10月1日より事業者登録がスタート、今後、すべての事業者が何らかの対応・検討を行っていく必要があります。

ここでは、インボイス制度 適格請求書等保存方式の概要と、事業者様が検討すべき内容 についてご案内します。

インボイス制度 適格請求書等保存方式とは

インボイス制度の正式名称を適格請求書等保存方式と言います。
インボイスとは、適正税率や税額の記載を義務付けた請求書のことで、具体的には以下のような請求書や納品書を交付・保存する制度です。

  • 適正請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに合計した金額および適用税率
  • 消費税額
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名・名称

要は、記載義務を満たした請求書で消費税を計算し納付しましょうという制度です。

現在は消費税の10%と8%が混在していますよね。
売り手側は買い手側に、この商品は10%、こちらは軽減税率で8%と伝える必要が出てきます。
このような背景から、商品の消費税率・消費税額を請求書に明記するインボイス方式が採用されるようになりました。

インボイス制度にあたって企業が準備したいこと

既に消費税の課税事業者の方

所轄する税務署⻑に「適格請求書発⾏事業者」として、登録申請書を提出する必要があります。
税務署からご案内が届いているかもしれませんが、当事務所の関与先様におかれましては、登録申請の手続きは当事務所が行います。

今回の事務所通信を皮切りに、随時、対応や影響についてご案内を行っていきますので、ご安心ください。

関与先様の方で準備していただく必要があるのは、令和5年10月1日以降、発行する請求書や領収書に、この届出により税務署から発行された「登録番号」が記載された請求書・領収書を交付していただくことです。

経理においては、商品でもサービスでも、何らかの購入が行われたときに、請求書・領収書に、その取引先についての登録番号があるものについて、消費税が課せられたこと(仮払消費税)を認識していくことになります。

この場合、相手が個人であったり、免税事業者の場合には、請求書等に登録番号の記載はなく、消費税がかかっていない取引として認識することになります。

免税事業者との取引はどうする?

今後検討すべきは、免税事業者との取引です。
令和5年10月以後、免税事業者に支払った金額は本体価格と消費税ではなく、その金額がまるまる本体価格となります。

例えば、同じ11万円を支払っても、相手が登録事業者の場合、本体価格10万円と消費税1万円(消費税の納税を1万円減らす)となるのに対し、免税事業者の場合の11万円の支払いは、すべてが本体価格となります。

免税事業者からの購入は、経費となる本体価格が1万円高くなり、その分の法人税(あるいは所得税)の納税額こそ3,000円ほど減少しますが、消費税の納税額を1万円減らす効果が無くなります。(事業者によって若干影響の出方は異なります。)

検討すべきは、現時点で免税事業者の方です。

このインボイス方式が導入された以後も、変わらず11万円で買ってもらえるのでしょうか?
このインボイス方式が導入された際には、取引の継続をするために、あえて課税事業者とならなければならない事業者もかなり出てくるものと思われます。

インボイス方式については、経過措置もありますし、個人からの購入する場合にも特例がありますので、今後随時ご案内していきます。

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