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遺産寄付の種類と相続税に関して気をつけたいこと

遺産寄付の種類と相続税に関して気をつけたいこと

先日の新聞に「遺産の寄付」について全面広告が掲載されていました。
自分の死後、財産を社会に役立てて欲しい、自治体や慈善団体に寄付したいという需要は強まっているでしょう。
度重なる災害への義援金の支出など、日本でも寄付の文化が少しずつ根付き始めているかと思います。

今回は、遺産寄付の種類と関連する相続税について解説します。

遺贈寄付

一般的な名称かはともかく、意味するところは、遺言による寄付です。
自分の死後、自分の財産を自分で選んだ団体に寄付することを遺言で残す方法です。

団体に財産を寄付したい場合、団体は相続人とはなりませんので、遺言書にその旨の記載があってはじめて財産を取得することができます。

亡くなってからいきなり「財産をどうぞ」と言われても、現預金であればよいのでしょうが、比較的換金し易いとはいえ上場株式などの有価証券や、さらには不動産となると、受⼊団体側も⼾惑うかと思います。
「換⾦してから下さい」という団体が多いのではないでしょうか。
また、処分が難しいものとなると、団体側が拒否することもあり得るでしょう。

ですから、相続時になって慌てないように、受入団体側でも、死後の財産の寄付についての案内パンフレットなどを出しております。
その中では事前にご相談 くださいとされています。

上記の点に加え、現物による寄付は、相続税の課税財産からは除かれることになっても、思わぬ税金が相続人にかかる可能性があるので、注意が必要です。

相続財産寄付

相続人により、相続した財産を寄付する方法です。
相続人によって、慈善団体に寄付する場合に選択される方法です。

一定の団体へ、相続税の申告期限である10か月以内に寄付をし、証明書を添付して申告場合には、その寄付をした財産については相続税がかかりません。

「遺贈寄付」同様に注意していただきたいのは、相続税の課税財産からは除かれることになっても、現物による寄付の場合、思わぬ税金が相続人にかかる可能性があるということです。