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今すぐ知りたい!インボイスの対応状況を具体的な事例で紹介

今すぐ知りたい!インボイスの対応状況を具体的な事例で紹介

制度開始まであと半年を切りましたが、インボイス制度の対応状況はいかがでしょうか?

この3月末を申請期限としていたインボイス制度の登録は、開始前⽇の9⽉末までに延⻑となりました。
登録申請の期限直前は、国税庁への登録番号の発行申請が殺到し、日数を要してしまうことが考えられ、10月1日に登録番号をインボイスに記載できなくなる可能性があります。

当事務所では、現時点で判断つきかねる事業者様については、6月末までにご回答いただき対応する方針です。

インボイス制度への具体的な対応状況

確定申告期の3月、個人事業者の方へインボイス制度についての案内を数多く行いました。
最近、制度への具体的対応について質問を受けることがかなり増えてきました。
各事業者さんにおいて、発行するインボイスの書式が「インボイスとしての要件」を満たしているのか、検討され始めているようです。
以下に一例をご案内します。

食品製造小売業

インボイス対応状況

レシートに登録番号を追加し、必要な際に押印する方法を採用

小売業として適格“簡易”請求書の発行が必要となるので、現在発行しているレシートを確認したところ、既に「お支払い金額(税込金額)」「消費税率」及び「消費税額」の記載がされていため、残るは「登録番号の記載」で済むことを案内しました。

レジシステムの提供元に登録番号の印字が可能か確認していただいたところ、古いものなので不可能とのことでした。
登録番号についてはハンコを作成し、押印することに決定。

この事例では、お客様はインボイスが不要な一般消費者がほとんどで、その数はとても多いことから、すべてに押印することは難しいと判断しました。
レジ横に「インボイスが必要な際はお声掛けください」と表示し、お客さんから求められたら押印することにしました。

建設業

インボイス対応状況

請求書の税込形式に統一し、必要事項を記載するよう依頼

外注先からの現在の請求書が適格請求書の要件を満たしているか確認したところ、請求書中に税抜きの明細と税込みの明細が混在していました。

端数処理に問題が生じないよう、税込形式に統一してもらい、「税込対価の額」「うち消費税額」「消費税率」「登録番号」を記載してもらうよう依頼しました。

免税の飲食店

インボイス対応状況

手間・コスト・納税額を総合的に判断し、免税を継続することに決定

売上が小規模なため、今後も免税が可能です。
お客さんは稀に事業者もいるがほとんどが一般消費者であるとのこと。

インボイスが発行できないと、事業者からの利用が敬遠される可能性があることを説明の上、インボイス発行による手間・コスト・予想される納税額を総合的に判断し登録事業者とならず、免税を継続することに決定しました。

不動産賃貸業

インボイス対応状況

インボイスが必要か確認し、対応を検討

マンションの1Fのみ事業用として貸付し、2F以降は居住用として利用しています。
1F事業者にインボイスが必要か確認いただいて、対応を検討することにしました。

小規模個人の建設業

インボイス対応状況

得意先が事業者のため、簡易課税制度を選択して登録

得意先は事業者で、インボイスを必要とすることは聞くまでもないので登録しました。
手間や新たな納税が発生するも、少しでも有利かつ簡便な簡易課税制度を選択しました。

今回のまとめ

制度開始まで半年を切り、インボイス制度への対応が急務となっています。
今回は、具体的な事例をもとに対応状況を紹介しました。

  1. 食品製造小売業:レシートに登録番号を追加し、必要な際に押印する方法を採用。
  2. 建設業:請求書の税込形式に統一し、必要事項を記載するよう依頼。
  3. 免税の飲食店:手間・コスト・納税額を総合的に判断し、免税を継続することに決定。
  4. 不動産賃貸業:1F事業者にインボイスが必要か確認し、対応を検討。
  5. 小規模個人の建設業:得意先が事業者のため、簡易課税制度を選択して登録。

事業者によってインボイス対応が異なることを理解し、適切な方法を選ぶことが大切です。
当事務所では、事業者様がスムーズに対応できるようサポートしていきます。