相続税新聞

2020年3月号

これは相続財産になる?ならない?実例からわかりやすく紹介!

牛も相続財産になるってホント?

決算書

畜産業の方の所得税や相続税は少し独特かと思います。
例えば、“牛”は事業用資産(まれに愛玩用として、家事用ということもあるかもしれません!)となります。
肉用牛の場合、将来、牛そのものを売るのが目的ですから、棚卸資産となります。
これに対し、乳牛や繁殖用の牛の場合、牛そのものを売るのではありませんので、これらは固定資産として、その取得・育成にかかった費用を減価償却していきます。
そして、畜産業を営む個人事業者の方に相続があった場合、これらは事業用財産として相続財産になります。

事業用財産も相続財産になります!

亡くなられた方が個人事業を行っていた場合、相続財産に事業用財産の計上を忘れるわけにはいきません。

なにしろ、所得税の確定申告で提出された決算書により、税務署は相続財産として申告されるべき事業用財産を既に把握しているからです。
所得税では青色申告決算書の1ページ目の損益計算書が重要ですが、相続税では4ページ目の貸借対照表が相続財産となる事業用資産の資料として大事になります。

事業用の預金や建物、土地や金融機関からの借入金は漏らすことはないと思いますが、ほかにも、売掛金や不動産業の場合には未収家賃、構築物や機械装置などの固定資産、棚卸資産である商品、預け入れた敷金や保証金も相続財産となるでしょう。
一方で、買掛金や未払金などの支払債務や金融機関以外からの借入金、不動産業の場合には預り敷金などは、債務として、相続財産から控除することになります。

売掛金も相続財産

親の事業を引き継ぐ場合、お客様に滞りなく商品やサービスが提供できるように、相続人の事業用預金口座を速やかに作成して、売上の入金などや支払いもそちらに換えるなどして、取引をどんどん移していきます。
特に事業を引き継いだ相続人が運転資金を充分に持っていない場合、亡くなった親が販売した売上に係る売掛金を入金させることになりますが、事業を引き継いだ相続人がそれを当然に引き継いだわけではありません。
親が亡くなったときに有していた売掛金として、他の事業用財産と合わせて相続税の課税を受けなければなりません。
そもそも、その事業用財産や債務は、相続人間の遺産分割協議を通じて初めて、事業を引き継いだ相続人のものとなるのです。

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