相続税新聞

2019年10月号

相続における賃貸の家屋の評価は? 貸家の固定資産税の評価について

リフォームの扱い

“リフォームは相続税の節税にとても有効だ”と言われていました。
なぜなら、リフォームには多額の現金預金が支出されながらも、家屋の財産評価の基となる固定資産税評価額が変わらなかったためです。

通常、リフォームでは床面積が増えませんので、自治体がそのリフォームを認識しえず、固定資産税評価額が改められることがなかったためです。
こちらについては、2013年に国税庁より「質疑応答事例」が公表され、リフォーム等につき、固定資産税評価額の改訂がなされていない場合の評価方法が公表され、資産計上すべきことが明らかにされました。

家屋の評価

建物には、住宅・店舗・工場・倉庫等ありますが、相続税では「家屋」とされ、評価額は、固定資産税評価額×1.0倍となります。
この固定資産税評価額には、建物の内側で、一体として備え付けられている給排水設備や天井埋込式エアコンなど“建物附属設備”とされるものが含まれ、これらを別途改めて評価する必要はありません。

これに対し、建物の内側であっても、量販店などで購入した家庭用エアコン等は“器具備品”とされ、「家屋」には含まれず、テレビ等他のものと合わせて「家財一式」として評価すること一般的です。
また、建物の外側にある門や庭園設備などは“構築物”として、別に評価をします。

貸家の評価

貸し家の評価

家屋の評価は固定資産税評価額と申しましたが、賃貸を行っている場合、固定資産税評価額の70%で評価します。
これは相続税では、亡くなった時点での評価を行いますが、亡くなった時点で貸し付けられている家屋については、“自分で自由に使えない”“相手に借家権が生じていて、立ち退きをしてもらう場合には立退料を支払う必要がある”ことによる評価減です。

ですから、アパート経営を行い、複数の部屋を賃貸している場合で、相続があった時に空室であった部分については、“借家権は生じない”ので、その空室部分には評価減が適用されず、高い評価となります。
ですから、空室が多くなればなるほど評価が高くなります。

しかしながら、アパートの実際の売買では、投資用不動産として捉えられ、売買価格は満室の方が高く、空室の方が低くなるかと思います。
相続税では上記の通り、捉え方が異なるので、実際の場合と全く逆の評価となるのです。

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