相続税新聞

2016年2月第12号

ソビエト社会主義人民共和国連邦

別にこれといった写真ではありません。先日ベトナムに行ったときに、左側の旗というかのぼりに思わず写真を撮ってしまいました。
 赤地に金色で鎌と槌“ソ連”ですよね。調べたところ、革命・社会主義の赤に鎌が農業労働者、槌が産業労働者だそうです。25年前の1991年にソ連崩壊ですから、もう若い人は“ソビエト連邦”って何?”ロシア”でしょ?なのでしょうね。

測量と分筆

 市街化区域内の閑静な住宅地の相続がありました。1筆で1000㎡を超える大きな土地で、複数の用途に利用されていました。複数の相続人が共有ではなく、土地を分筆して、単独でそれぞれが相続取得をする予定とのことでした。
 また、登記簿上の面積には市が所有する水路が含まれていて、その分過大になっているとのことでした。
 そのままでは、公図に基づいて登記簿上の面積を机上で配分することになりますが、この際、しっかり測量して分筆してもらえば、きっちりとした評価ができるので、それを待つことにしました。
 ところが、土地を分筆するには測量が、測量をするには境界の画定が必要となります。この測量・分筆登記は司法書士さんではなく、土地家屋調査士さんの仕事だそうです。大きな土地なのですが、かなりの部分が道路と水路に面しているため、隣家の立会いによる境界画定はそれほど大変ではないと思っていたのですが、この場合、道路向こうの人、水路向こうの人まで立ち会う必要があるとのことで、面積が大きいこともあり、かなり大がかりで時間のかかるものとなるとのことでした。

財産債務調書

 税務署は仕事柄、様々な手段を使って財産の把握をします。以前案内しました「国外財産調書」制度の新設に引き続き、平成27年分の所得税確定申告から「財産債務調書」制度が新設されました。
 実はこの制度、以前よりあった総所得金額が2千万円を超える人が提出する「財産及び債務に関する明細書」の焼き直し版なのです。この「明細書」では、記載に不備が多く、また、取得価額で良かったため現在の資産の状況がわからず十分活用できていなかったようです。
 この度の改正で、その年分の総所得金額が2千万円を超え、かつ、12月31日現在3億円以上の財産を有する人は、翌年の3月15日までに「財産債務調書」を提出しなければならないことになりました。今までと何が違うかというと、財産の価額は時価(見積価額も可)で記載する必要があります。また、その財産の所在・用途を記入し、合計表を添付することが求められるようになりました。
 この制度、提出がなく又は記載がない財産について所得税の申告漏れがあった場合には、過少申告加算税が5%増しとなります。逆に記載のある財産について、相続税の申告漏れが生じた場合には、過少申告加算税を5%軽減するというインセンティブが付されています。

2016年1月第11号

相続税申告の増加

 基礎控除額の4割減額という平成27年の相続税改正による“増税”。相続税の申告割合が4%から6%になるとのことで、2%増に過ぎないのですが、申告件数で言うと1.5倍になるとのことでした。
 実際、増えて来たという実感があります。平成26年以前に相続開始なら申告が不要だったが、改正により申告が必要となった案件が、当事務所への依頼でも感じられております。

地積

 「地積」 すなわち、土地の面積です。
 さて、この面積ですが、相続税には財産評価基本通達というものがあり、その中で「地積は、課税時期における実際の面積による。」と定めています。
 また、前回ご案内しました通り、土地の評価額は、路線価方式の場合、相続税路線価×面積で求められます。倍率方式の場合には、固定資産税評価額×倍率ですが、この固定資産税評価額は役所の方で、固定資産税路線価×課税面積から求められますので、やはり“面積”が重要になってきます。
 実務では通常、登記簿にある面積、あるいは、固定資産税の課税台帳の面積を用いております。
 「実際の面積」なのにそれで良いの?と思われるかもしれませんが、実は国税庁HPの「質疑応答事例」では、「全ての土地について、実測を要求しているのではありません。」と言っております。つまり、登記簿の面積または固定資産税課税台帳の面積で特段問題が無ければ、それを用い、台帳地積と実際地積とが異なる場合には、実測に拠るとしているのです。

評価単位

 土地の評価は、必ずしも筆ごとにするわけではありません。
 まず、前回ご案内しました通り、地目を判定します。地目、すなわちその土地の用途が農地や山林などの場合には、原則として、筆ごとに評価します。一方、土地の用途が宅地や雑種地の場合、その利用内容ごとに評価することなります。例えば、

  1. ①複数の筆が自宅の敷地の用に供されている場合
     → 一体で宅地を評価


  2. ②隣接する2筆があって、1筆が自宅、隣の1筆が自分の事業の店舗の用に供している場合で、相続人Aが両方を取得した場合
     → 一体で宅地を評価


    ③隣接する2筆があって、1筆が自宅、隣の1筆が自分の事業の店舗の用に供している場合で、相続人Aが自宅を、相続人Bが店舗を取得した場合
     → 別々で評価


    ④隣接する2筆があって、1筆が自宅、隣の1筆が他人の事業の店舗の用に供している場合で、相続人Aが両方を取得した場合
     → 別々で評価


    ⑤④が大きな1筆であった場合→1筆を合理的に区分して、別々に評価

2015年第10号

机上⇒現地⇒役所⇒机上…

 相続税申告では、土地が財産のかなりの部分を占めます。ですから、その評価はとても重要です。まずは机上で土地の評価を試みます。机上における疑問点を胸に、現地調査に挑みます。対象地がすごい傾斜地であったとか、上に高圧線が通っているとか、机上では問題視していなかったことも出てきます。次いで、役所調査です。道路が狭いため下がらなければいけない土地か否か、制限の厳しい農地であるか否か。こうして一歩進んでは、また机上調査⇒現地調査⇒役所調査と少しずつ進めていくのです。

地目の判定

 土地の評価の入り口として、まず土地の用途の判定を行います。登記簿謄本通りのものばかりではありません。畑が竹林や耕作放棄されて久しい荒野になっていたり、駐車場になっていたりします。評価はあくまでも相続・贈与時の現況となります。上記のケースの場合、それぞれ山林、原野、雑種地として評価をします。
 実際、被相続人が亡くなられる少し前から、耕作できていなかった畑などは、耕作再開できるから畑とするか、長期間放棄されていて、耕作再開が難しいから原野とするか難しいことも多々あります。
 なお、課税が絡む固定資産税においては、徴収できる税額が大きく異なる「畑が駐車場になっている」などは、放ってはおかないようです。

土地の評価方法

 土地の評価は、2つの評価方法があります。

① 路線価方式
 毎年、評価の対象となる土地が接する道路に、1㎡当たりの金額を付された路線価により評価する方法。多くの市街化区域において用いられます。その年の1月1日現在の近隣の公示地価を基に、それぞれの道路に金額を付したもので、毎年7月になると発表されます。2方向に道路が接する土地や不整形な土地など、土地ごとに補正率を乗じて調整します。
 これは相続税・贈与税計算において、土地の評価額として用いられますが、評価の安全性から「時価の8割」となっているとされています。ですから、時価としては、あくまで目安ですが、路線価評価額を0.8で割り返したものとなります。



② 倍率方式
 評価の対象となる土地に付された固定資産税評価額により評価する方法。固定資産税“課税標準額”ではありません。主に市街化調整区域において用いられます。毎年4月下旬に郵送されてくる固定資産税の課税通知書に記載がされています。その評価額に倍率を乗じて評価します。宅地の場合1.0倍や1.1倍がほとんどですが、農地や山林などでは10倍とか30倍とか倍率は様々ですから注意が必要です。
 これは相続税・贈与税計算において、土地の評価額として用いられますが、評価の安全性から「時価の7割」となっているとされています。ですから、時価としては、あくまで目安ですが、固定資産税評価額を0.7で割り返したものとなります。

バックナンバー
事業所情報

〒411-0816 静岡県三島市梅名203-1
TEL:055-984-4888
FAX:055-977-0234

TKCへのリンク