事務所通信

2020年7月号

コロナ禍における企業の固定費削減

固定費の削減

パソコンで「わざわい」を漢字変換しますと「災い」に加え「禍」という字が予測されます。
この両者は同じような意味ではあるのですが、「災い」が“天災”という言葉もあるように意図せぬ“不幸な出来事”に対し、「禍」は人による“思わぬ不幸”だそうです。
今回の“想定外”であった「コロナ禍」は、「ウィズコロナ」と表現されるように、今後は“一緒に”が前提となって、事業を行っていくことになるでしょう。

固定費はどこからどこまで?

今回の一連の騒動(?)の中で、「売上大幅ダウン、一方、固定費削減は難しく」などという新聞見出しが見られたりしますが、自社の決算書をパッと見たところで、どれが「固定費」なのかわかりません。

この「固定費」ですが、英語でfixed(面格などが一定の)cost(費用)と表されることからもわかるように、家賃や光熱費のように、一定額がどうしても継続的に生じてしまうものです。
ですから、今回のコロナ禍において売上が激減したとしても、減るものではありません。

誤解を恐れずに言えば、固定費とは、「売上の増減に応じて増減する、変動費とされる材料仕入、商品仕入、外注費」以外のすべての費用です。
現場の人件費も本社の人件費も、工場の家賃、本社の水道光熱費といった「売上が無くてもかかってしまう費用」、これらが固定費といえます。

固定費削減の見極め

損益計算書を変動費と固定費という区分に組み替えて「変動損益計算書」と言う形にすると、売上が増えると利益がどれくらい増えるのか、仮に売上がゼ口になった場合でも生じる費用がどれくらいあるのか等が見えやすくなります。

売上-変動費=粗利益 > 固定費 → 黒字

今回のコロナ禍により、左辺の売上が大幅に減少して、組利益が小さくなったのに対し、右辺の固定費はさほど変わることがありません。

売上-変動費=粗利益 < 固定費 → 赤字

という結果になっています。
固定費を上回る粗利益を出せばよいのですが、このような状況下で、粗利益を出すのはとても大変です。

固定費を小さくすることによって黒字を図りたいところです。

しかし、固定費は売上の減少に応じて自動的に減るものではなく、特に「一律 ◯◯% 減」などのお題目を唱えたところで減らせるものではありません。
また、従業員さんによる固定費の削減はほとんど効果を上げられません。
経営者がその固定費一つ一つを精査、その有効性を吟味して、支出の継続、削減を判断しなければなりません。
それでも効果に限度はあるのですが…。

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