事務所通信

2018年6月号

法人の継承 3つのポイント

3つに並んだハートの写真

法人の場合の事業承継は次の三つの地位を、先代が譲り、後継者が引き受けられるかがポイントです。

  • ① 「代表取締役」を譲ること・引き受けること
  • ② 後継者が「筆頭株主」となるよう自分や親族の株式の移動をすること
  • ③ 借入金について「保証人」となること、です。

なお、法人の場合、法人自体が資産・負債を所有しているので、一つ一つ名義変更する必要はなく、代表者変更を必要に応じてする程度だと思います。 

個人事業で引き継ぐもの

個人事業の場合、法人のように代表取締役の登記も株式の移動も不要 です。
考えるべきは、先代の「事業用資産・負債をどう引き継ぐか」です。
貸借対照表に載る売掛金も棚卸資産も、固定資産も、買掛金も借入金も先代のものだからです。

例えば、事業主交代をした後、先代の時に発生した売掛金が入金し、それを先代に返さないなら、先代から贈与を受けたということになります。
先代の資産を貰うのか借りるのか、負債を引き受けるのか などをしっかり決めることが必要でしょう。

先代の事業用固定資産を後継者が借りるため、所有者である先代に使用料を支払った場合、先代と後継者が生計が別ならば、その使用料は経費になります。
一方、生計が一緒なら使用料は経費とはならず、先代の固定資産税や減価償却費を後継者の経費として計上することになります。

ガッチリ握手した人形

継承のタイミング

これといった個人事業の承継のタイミングを見い出せず、既に実質的に後継者が事業を取り仕切っていても、先送り的・なし崩し的に事業主は変えずに先代のままということも多いでしょう。
この場合当然ですが、後継者は給料取りに過ぎず、事業による所得が大きい場合、先代のお金が増えてしまうことになります。
いずれ起こる相続を考えると、所得は先代に帰属させず、事業主を変えて後継者に所得が生じるようにした方が良い のではないでしょうか。

そもそも、生前に事業承継を行う場合、様々な準備や検討が行えます。
例えば、1月1日に事業主交代した場合、確定申告も前年は先代、当年は後継者が申告というように、それぞれが1年を期間に確定申告ができます。

これに対し、相続による承継の場合、被相続人の亡くなる日までの申告と、相続人の亡くなった日からの申告がそれぞれ必要になり、売上や経費の区分作業も面倒だと思います。
さらに消費税の納税義務をそのまま引き継ぐので、先代が納税事業者の場合、生前承継が当初は免税事業者となるのと対照的に、即座に課税事業者となってしまう点には注意が必要です。

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