事務所通信

2017年12月号

空き家問題で考えるべき2つのケース

家について考える

空き家問題について新聞報道等で目にすることが多くあります。
実際お客様から相談を受けることもよくありますし、また、自分にも将来的には両親宅について、空き家問題が生じます。

空き家には持ち主別で見て、二つあります。

まず「両親とも亡くなり空き家を相続した」場合です。
空き家を相続した子世代が、維持するか処分するかを考えるのですが、処分の場合、金銭面が大きな問題点となります。
相続で不動産取得税こそかからなかったものの、登記費用を負担した上、さらに処分のために取壊費用を支出することができるかです。

もう一つはより難しいと思われる「親が老人ホーム等に入っているため、空き家がある」という場合です。
親が取壊費用を負担できれば、お金は減るものの相続税の対象財産を減らすことができたということにもなります。
しかしながら、思い出のマイホームを処分するという選択肢は心情的に取りづらいのではないでしょうか。
また、親が認知症である場合、そもそも処分などはできません。

いずれのパターンも毎年の固定資産税を払ってさえいれば維持ができるので、必然的に空き家が多くなってしまうのでしょう。
次に空き家の建物を「維持」と「処分」という面から、それぞれ考慮すべき点を整理してみました。

建物を維持する場合に注意すべきこと

①空き家(収入がなく、お金や手間がかかる)

固定資産税は、軽減が外されるのはレアケースですので、多くの場合、今まで通り住宅として軽減が適用されて低い額のままでしょう。
ただし、空き家を未利用のまま放置しますと、家は傷んでしまいますので、空気の入れ替えや水道を流したり、庭木の手入れや草むしりなどの管理が必要です。
これを自分でするとなると、頻繁な訪問が負担となるでしょうし、管理業者に頼むとお金がかかってしまいます。



②貸し付け(お金を生むが、リスクも背負う)

現金を生み出す収入源となる一方、大家として修繕費として多額の負担が生じる場合もあるでしょうし、確定申告をする必要も出てきます。
この場合、相続税の対象となる財産の圧縮できるという面もありますが、他方、借主に借家権という権利が生じ、出て行ってもらうには立退料の負担も生じます。


空き家のイメージモノクロ

建物を処分する場合に注意すべきこと

①「建物を取り壊して、土地を利用」

取壊費用の支出が生じますが、資材置き場や貸し駐車場などにして、現金を得ることができます。
借家権などは生じません。不動産所得の確定申告が必要です。固定資産税が増加します。



②「建物を取り壊して、土地は未利用」

取壊費用の支出が生じる上、固定資産税が増加します。
上記①②の場合、土地について、固定資産税が高くなります。
200㎡まで6分の1,200㎡超は3分の1という住宅用地の特例がなくなり、最大で6倍増えてしまいます。
例えば固定資産税評価60,000円/㎡で200㎡の場合、年額28,000円だったものが168,000円になります。



③「建物および土地を売却」

譲渡所得税等の納税はあるものの、現金を得ることができます。
親が所有者の場合、親の代で空き家を現金化するので、子世代の負担はありませんが、問題点は上述の通りです。

バックナンバー
事業所情報

〒411-0816 静岡県三島市梅名203-1
TEL:055-984-4888
FAX:055-977-0234

TKCへのリンク