事務所通信

2017年9月号

配偶者控除・配偶者特別控除の見直し

平成30年以後の所得税及び住民税において、「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し」が行われます。
新聞報道などで「150万円までは扶養に」といった見出しがあったかと思いますが、ポイントは次の通りです。

①改良点

38万円の控除対象となる配偶者の給与収入が、103万円から150万円までに範囲拡大!


②改悪点

本人の給与収入に応じ、配偶者(特別)控除の額が3段階あるいは適用なしに!


③面倒点

扶養控除等申告書の書式が変わるとともに、扶養親族等の数のカウントが複雑に!

①改良点「配偶者特別控除の範囲拡大」

今まで所得税の計算において、配偶者の給与収入が103万円以下の場合は、配偶者控除として38万円の控除が受けられ、あるいは、配偶者の給与収入が103万円を超え141万円以下の場合は、控除額が段階的に減少する配偶者特別控除が適用されていました。
今後は、配偶者特別控除の範囲が拡大し、103万円を超えても150万円以下までは、配偶者控除と同額の38万円の控除が受けられ、150万円から201万円までの場合、控除額が段階的に減少する形に拡大します。

今回の改正により、減税となる人もいるかと思われます。

②改悪点 「本人の所得制限」

今まで配偶者控除に本人の所得制限は無く、また、配偶者特別控除は本人の給与収入金額が1,220万円超の場合は受けられませんでした。
今後は、配偶者控除及び配偶者特別控除について、本人の給与収入の額に応じて、次の通り所得制限が設けられます。

⑴ 1,120万円以下の場合 配偶者控除あるいは配偶者特別控除の満額


⑵ 1,120万円超1,170万円以下の場合 控除額はそれらの金額の約3分の2


⑶ 1,170万円超1,220万円以下の場合 控除額はそれらの金額の約3分の1


⑷ 1,220万円超の場合 適用なし(つまり、控除額0円)


今回の改正により、収入のある人にとっては、控除額が減少又は0となり、増税となります。 

③面倒点 「源泉徴収の複雑化」

見直しに伴い、月々の給与から控除される源泉所得税の額を決める要素の一つである「扶養親族等の数」のカウントの基準が変わります。

今までは、配偶者のその年の給与収入の見込額が103万円未満でしたら、1カウントでした。
今後は、本人の給与収入見込額が1,120万円以下、かつ、配偶者の給与収入見込額が150万円以下の場合、1カウントとなります。たとえ配偶者の給与収入見込額が103万円以下であっても、本人の給与収入見込額が1,120万円超なら0カウントになります。
また、配偶者が障害者控除の対象の場合にはカウントが異なりますが、紙面の都合上、割愛いたします。
この見直しのため、扶養控除等申告書の書式も変わりますので、ご注意ください。

今回の改正により、事務の煩雑さが増すと思われます。

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