事務所通信

2016年12月号

WEB-TAX-TV

 インターネットにアップされている動画はピコ太郎のような面白い動画だけではありません。国税庁動画チャンネルというものがあります。いろいろな動画があるようですが、閲覧数はピコ太郎と比べると圧倒的に少なく、数百から数千程度です。
 確定申告関係は結構見られているようです。この記事を書いている時点では、10か月前の更新なので平成27年分申告だと思います。平成28年分は年明けにアップされると思います。
 平成28年分の年末調整、法定調書の作成のビデオが最近アップされたようですので、参考にされるのも良いかと思います。

壁を超えると

 130万円の壁は、働いてもらう側にも、働く側にも大きくそびえ立っています。例えば年間の給与額が130万円の人の給与を1万円増やし、社会保険に加入すると、働いてもらう側では、新たに社会保険の負担18万円が生じてしまいます。
 その一方で、働く側では手取り額が12万円減ってしまいます。社会保険の加入により、将来もらう年金は増えるかもしれませんが、公的医療保険については、受ける医療サービスには変わりがないものの、夫の扶養に入っていれば負担が無かったところ、新たに負担が生じてしまいます。

加入した場合の手取りの増加(働く側)
給与総額 130万円 131万円 1万円増加
社会保険 0 -18.5万円 新たに発生
所得税 -1.3万円 -0.5万円 減少
住民税 -3.2万円 -1.5万円 減少
手取り額 125.5万円 113.5万円 12万円減少減少
加入した場合の負担の増加(働いてもらう側)
給与 130万円 131万円 1万円増加
社会保険 0 18.5万円 新たに発生
合計 130万円 149.5万円 18万円増加

130万円の壁を超えないために

 「パートの妻」が気にする『130万円の壁』について、壁を超えないために確認すべき点を一つずつ見ていきたいと思います。

①妻の労働状況を確認する。

 要件を満たすと、妻自身が社会保険に加入しなければいけなくなります。
(1)妻の働く所が、社会保険の適用事業所であるか否かです。法人は全て社会保険の適用事業所となります。
(2)その中で、妻本人の就労形態を確認し、妻が「短時間労働者」として、通常の就労者の労働時間の4分の3未満の労働の場合、妻がこの事業所で社会保険に加入しなくてもよくなります。
 ただし、この時点では、妻自身に国民健康保険と国民年金の負担が生じてしまいます。

②夫の状況を確認する。

 夫が夫の会社で社会保険に加入しており、妻がその夫の被扶養者として手続きをすることにより、妻自身の国民健康保険の負担がなくなって、夫の健康保険で病院にかかれるようになります。また、1万5千円ほどの国民年金を納めることなく、将来、年金給付を受けることができます。この時、妻の年間収入が130万円未満である必要があります。なお、妻の収入が夫の収入より少ないことも必要です。

2016年11月号

日本の市町村でリッチな町はどこ?

 総務省が出している「市町村課税状況等の調」という資料から、平均個人住民税額を逆算して自治体毎の平均個人所得を見ようと一生懸命加工していたら、ズバリ「年収ガイド」というサイトがありました。様々な年収を見ることができ、簡単に市町村別の平均個人所得金額も見ることができました。
 ランク上位の東京都港区や千代田区、兵庫県芦屋市等、いかにもな自治体に交じって、北海道猿払村が入っていました。聞いたこともありませんでしたが、相当リッチな村のようです。その理由はネットで調べていただきたいと思います。第12位に千葉県浦安市、第13位に山梨県忍野村が入っており、静岡県のトップは第71位の長泉町です。
 これらの自治体がその県の1位なのは想像するに、ディズニーランド、ファナック、県立がんセンターがあるためでしょうか。

全国の法人の黒字申告割合

 国税庁が平成27年度の全国の法人の黒字申告割合を発表しました。5年連続上昇の32.1%だったそうです。
 これは、過去の損失(欠損金)がなく、あるいは控除しきって、課税所得の出た法人の割合、すなわち、法人税の納税があった法人の割合となります。

全国の法人の黒字割合
年度 22 23 24 25 26 27
黒字割合 25.2% 25.9% 27.4% 29.1% 30.6% 32.1%

 ところで、黒字ではあったものの、過去の損失があったため、それと相殺されて、法人税の納税が無くて済んだ法人の割合も年々増えているようです。
 今年こそ0.1ポイント減少しましたが、本年度も黒字決算法人の割合は55%を超えているようです。こちらの統計情報は高松国税局管内(つまり四国)の数字です。

高松国税局管内の黒字決算法人の割合
年度 22 23 24 25 26 27
黒字割合 49.3% 51.3% 53.2% 55.0% 56.3% 56.2%

皆さんの実感は、いかがでしょうか?

マイナンバー始動

 相続税申告書や税務届出書などの書類に個人のマイナンバーを記載して提出する様になりました。そしてこれから本格的にマイナンバーを利用した年末調整の作業が始まります。今回の源泉徴収票用紙からマイナンバー記載欄が設けられ、A6サイズからA5サイズに変ります。
 先日、公務員でもないのに月刊自治体ソリューションという雑誌をもらいました。というのも、別名「マイナンバーマガジン」といい、全く無関係というわけでもないのです。記事には、地域振興などの話題もありますが、かなりの部分がマイナンバーに割かれていました。個人番号カード、通称“マイナンバーカード”は、記事によると、「女性活躍」の一助として旧姓も併記できるようになるそうです。また、総務大臣から各県知事あてに、コンビニでの住民票等の証明書交付の導入を要請しておりました。住基カードと異なり、今回のマイナンバーカードは国も本気のようです。子育て分野でもマイナンバーの利用が検討されているようです。
 この事務所通信のネタの作りのためにも近日中にマイナンバーカードを取得したいと思います。しかし、沼津市は10月から証明書のコンビニ取得に対応したようですが、三島市はまだとのことです。

2016年10月号

メダリストは非課税?

 金メダル500万円!! 銀200万円! 銅100万円!
 日本オリンピック委員会(JOC)から支給される報奨金の額です。この報奨金は所得税が非課税となります。JOC加盟の競技団体から受ける金品も非課税で、それ以外のものが課税対象だそうです。オフィシャルパートナーなどから受けるものは一時所得に、勤務先から受けるものは給与所得として課税されます。
 なお、競技団体によってメダリストに支給される金額は全く無いものから、3000万円も支給されるものまで大きく幅があるようです。インターネットに載っていますので、気になる方はそちらをご覧ください。
 報奨金は以前は課税でしたが、岩﨑恭子選手の金メダルの時に問題になり、非課税となったそうです。

各種の控除

 所得税の課税対象となる金額は、例えば事業収入からはかかった経費を、土地の譲渡収入からは買った時の金額や譲渡するために要した費用を、というように収入から「かかった経費」を引いて計算するのは当然ですが、実際には、かかっていないのに控除される金額が数多くあります。
 所得の種類の応じ、次の金額が控除されます。

  • ①不動産所得、事業所得
  • 青色申告の場合、青色申告特別控除として、10万円または65万円
  • ②給与所得者
  • 給与所得控除として、65万円から最高220万円まで(H29)
  • ③一時所得
  • 50万円を引いて、さらに、その金額を2分の1
  • ④退職所得
  • 退職所得控除額として勤続年数1年あたり40万円(20年超は70万円)を引き、さらに2分の1
  • ⑤譲渡所得
  • 一定の要件に該当すると特別控除
  • ⑥年金所得者
  • 公的年金控除として、65歳未満70万円~  65才以上120万円~

さらにここから、医療費控除や社会保険料控除、扶養控除などが引かれて、所得税が課されます。

知っておきたい、様々な非課税

 上記の各種控除以前に、所得(経済的利益)ではあるものの、そもそも非課税として課税の対象とされないものがあります。冒頭に書きましたオリンピックメダリストへの報奨金や、今年も日本人受賞者が出ましたがノーベル賞の賞金(約9500万円)など意外とあるようです。
 おそらくこの事務所通信の読者ではもらっている人はいないであろう皇族費も非課税です。
 身近なものとしては、私ももらっている児童手当をはじめ、失業手当、生活保護、遺族年金、育児休業給付による収入も非課税です。給付型の奨学金も同様です。
 是非もらいたいものとして、宝くじの当選金。toto(スポーツ振興くじ)も非課税で、過去には10億円(!)の当選金もあったそうです。
 税制改正で本年より、通勤手当の非課税金額が10万円(東京~三島 92,220円)から15万円(東京~静岡 133,860円)まで拡大されました。
 その他に、フリーマーケットでの販売収入(生活に必要な動産の譲渡による所得)、損害賠償金(ただし、棚卸資産に対する保険金など一部は課税)、入院給付金(お祝い金などの生存給付金は一時所得)を受けた場合なども非課税です。

2016年9月号

日経MJ

 “MJ”は「マーケティングジャーナル」、日経流通新聞です。最近定期購読を始めました。月・水・金の週3日発行ですが、じっくり読むとすぐに30分は経ってしまいます。
 例えば今朝の記事では、富士宮焼きそばを筆頭とした2006年頃の第2次焼きそばブームから、現在第3次ブームが来ていて、首都圏では焼きそば専門店が続々とオープンしているとのことでした。
 他にも小売やサービスに関する記事など、これから売り出されるものやヒット商品番付など、世の中のトレンドがわかってとても面白いです。お客様のための情報収集ということもありますが、一人の消費者としても、とても興味深い記事が多々掲載されます。
 なお、日経産業新聞までとなると、朝の時間が完全に不足しますので、購読には至っておりません。

領収書がない!

 昔は、「受け取り」などと言ったようですが、領収書は支払いを受けた側が「確かにお代をいただきましたよ」と自ら明かすものです。ですから、支払った側がこれを入手すれば、後々「払った、払わない」で揉めることはなくなります。ですが、個人の場合、家計簿をつけるでもなければ、もらった領収書は捨ててしまうことが多いでしょう。
 しかし、事業者の場合、捨てずに保存しておく必要があります。なぜなら、その支払いを帳簿に記載することにより、経費として認識・計上していることを示しますが、領収書の存在により支払いが行われたこと、領収書の記載内容により事業との関連性が証明されるからです。他に積極的に証明できるためにも、領収書は存在は欠かせません。
 そうはいっても「領収書がない」ということも、時にあるかと思います。この場合、ない理由・ないなりの対応が必要となってきます。

無いなりにどうする?

「領収書がない」場合のケース毎の対応を考えてみたいと思います。


①お祝いや慶弔

お礼状がある場合、お礼状に支出金額をメモ書きし、保存
お礼状がない場合、支払先や金額、内容・日時等の内容を記載したメモを保存


②接待先への車代

「領収書を下さい」とは言えませんから、メモに「いつ・誰に・いくら」支払ったか


③出張日当

出張内容や日当の計算などを記載した明細に、出張者による受領の署名


④紛失

支払の内容などに加え、紛失した旨。金額や相手先、内容によっては、再発行してもらう。


⑤少額の交通費

出張先や旅程及び旅程毎の交通費を記載した精算書


⑥他の事業者と共同で支出

領収書原本が共同支出した先にある場合、領収書コピーに原本を保存している相手先の名前や自己の負担額


⑦宛名違い

空欄や個人名でもらってしまった場合、その支出が、その事業者の事業と関係があることがわかる内容の記載があること。もちろん、再発行してもらうのが一番良い。



領収書がない中で、できるだけ支払いのあった事実や事業関連性を立証できるようにすることが必要です。

2016年8月号

分単位の時間記録

 タイトルに惹きつけられ『あなたの1日を3時間増やす「超整理術」』という本を買いました。この本に載っている14の手法の内の1つ『分単位で自分の時間を記録する』ことを実践しています。
 実際に分単位で記録をしていくと、仕事の最中に、決して遊んでいたわけではないのだけれども、何をしていたか言いようのない時間や、あるいは、思った以上に時間を使ってしまっている作業、考えることに思っていた以上に時間を費やしていたこと等、いろいろと気付かされました。分単位で記録をすることにより、時間をより一層大切にして仕事を行うことができるようになりました。これからも続けていきたいと思います。

法人番号の利用

 個人番号(通称“マイナンバー”)とは対照的に、法人番号は一般に公開されているのは以前ご案内しました通りです。これを有効に活用してもらおうと、国税庁では、「法人番号の利活用」というパンフレットを出して、活用を提案しております。他の行政機関においても今後、特定の法人を識別するために、法人番号が用いられるようになっていくと思われます。
 さて、TKCの会計システムでは、取引先登録の際に、法人番号と住所を連動で取得できます。取引先名登録画面で、取引先名を入力してから、「取引先名・住所」というボタンを押すと、全国の同名の会社が表示されます。その中から適切なものを選択し、登録をします。
 取引先名を手入力した場合のように、誤入力や表記揺れから同一の会社を複数登録してしまうということも無くなるかと思います。
 ちなみに、全国に同名の会社がどれほどあるかわかるのも面白いです。

静岡県東部の法人設立状況分析

 平成27年10月から平成28年7月までの9か月間の静岡県東部の法人番号から設立等の状況を分析しました。この期間中の法人の設立は605社で、内訳は、株式会社は429社(70.9%)、次いで合同会社75社(12.4%)、一般社団31社(5.1%)、NPO法人17社(2.8%)、その他の法人格53社(8.7%)でした。
 設立数は、三島・沼津周辺の自治体間における差はそれほど無いようで、おおよそ各自治体の人口比となっております。沼津(人口約19万5千人)で102社(2,285人に1社)、三島(人口約11万)で66社(2,156人に1社)、富士(人口約24万7千人)127社(2,171人に1社)といった具合です。おおむね人口2,100人~2,600人に1社程度でした。
 一方で、清算した会社の数は371社でした。世間では開業より廃業の方が多いと言われていますが、この地域はちがうのか?とも考えたのですが、これは清算社数ですから、会社を正式な手続きで消滅させた会社数で、水面下には、解散をしただけの会社、解散すらしないで放置している会社がかなりあるものと推測されます。
 なお、こちらの集計は自分でエクセルに切り出して、加工・集計をしましたので、ミスがあるかもしれませんが、お許しください。

2016年7月号

Fin Tech(フィンテック)

 フィンテック(FinTech)という言葉を聞いたことがありますか?
 Finance(ファイナンス:金融)とTechnology(テクノロジー:技術)を掛け合わせた造語で、「最新の技術を使った金融サービス」だそうです。会計事務所においてもフィンテックの波は押し寄せています。その一つに、インターネットバンキングのデータを会計ソフトで読み込んで、自動的に仕訳を計上するというものがあります。
 今までは、通帳の記帳内容を元に、会計ソフト上にあらかじめ登録されていた仕訳パターンを、自ら選択・入力をしてもらっていました。これがコンピューターの方から、「以前にこういう仕訳を計上していたので、今回も同じでいいですか?」と聞かれるような感じになります。伝わりましたでしょうか?
 今後、案内させてください。

社長塾開催中

 ランチェスター戦略をベースにした少人数の寺子屋方式の勉強会です。大人数に対する一方的な講義ではなく、1回の受講人数は4人から6人ほどで、DVDを15分ほど見てもらって一旦止めて、補足解説のうえ、参加者にディスカッションやワークなどを行ってもらう形で進行していきます。
 講座では、社長がなすべき役目、社長がなすべきやり方、仕事に費やすべき時間、目指すべき順位、費やすべき教育予算と時間、経営のウエイト付け等々、経営を体系立てて勉強できるものとなっております。
 まだ始めたばかりですので固まってないのですが、全5回、1回につき2時間半を想定しております。今後、開催時間帯などを変えながら継続的に行っていきたいと思っていますので、可能な時にはぜひご参加ください。

消防団を応援してください

 役員・従業員のうちに消防団員がいる場合、静岡県においては、事業税が安くなるという制度を以前に1度ご案内したことがあります。今回、この制度が大きく拡充されました。事業税の2分の1を控除できるというものですが、その控除限度額が10万円から『100万円』に大きく引き上げられました。
 この改正、平成28年4月1日以後に開始した事業年度から拡充されるのですが、法人だけではなく、個人も対象となります。各市町の消防団協力事務所の表示制度の認定を受けていることと消防団活動について配慮した規程(就業規則等)の整備が必要となります。
 注意すべきは、その申請です。申請は毎年必要で、申請先は県の各危機管理局(賀茂地域は賀茂振興局)となります。何種類もの申請書類が必要なうえ、法人の場合、申請期間も注意が必要です。申告期限30日前迄となります。流れとしては、事業年度終了後速やかに申請し、認定の審査が行われ、認定あるいは不認定の通知を受けて、はじめて税金の計算ができることになります。もともと申告期限は事業年度終了後2カ月以内ですから、その間にこれらが行われることを踏まえますと、決算の作業はかなりあわただしくはなるのではないかと思います。

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